私は福岡県の八女市に生まれました。
小学生の頃は当時流行っていたプラモデルで遊ぶのが大好きで毎日それで遊んでいました。
中学からは出来たばかりの久留米の附設中学という所に通いました。
その頃から少し大人びたのか背伸びをしたのか小説を読むようになりました。
夏目漱石の「心」や「草枕」、遠藤周作の「彼の生き方」「海と毒薬」、北杜夫の「どくとるマンボウ航海記」や彼のエッセイ集などが好きでずっと読んでいました。
本の中の世界は際限がなく、想像の世界で遊んでいたようでした。
家庭のしつけで近所に遊びに行けなかったことも影響していると思います。

高校に上がってからもなんとなく遠藤周作の影響で慶応の三田文学に入りたいなと思いながら過ごしていました。
しかし高校2年の進路相談の頃、大学を出た後の就職、仕事の事を考えるようになりました。
今から考えると随分ゆっくりしていたなと思いますが「文学部を出てその後自分は何になるのかなぁ、学校の先生になるのかな？」両親が共に教員だった事も有り、家でも学校でもずっと指示を受けている様な生活が嫌で「教員にはなりたくない！」という思いが強く、じゃあ何で食べて行くか考えた時に小学校時代のプラモデルが頭に浮かび、でもおもちゃ屋さんで食べて行くのは厳しいかなと思い、「手先と知識で食べていける職業」を色々と考え「歯医者になろう！」と思いました。
高校3年から進路変更した事もあり一浪して福岡歯科大学へ進みました。

附設高校にはその当時運動クラブが有りませんでしたので「大学でのクラブ活動」に憧れてテニス部に入り6年間日焼けっ放しの生活をおくりました。
お陰で体力はつきましたし、今でも趣味で続けています。
昨年は全日本歯科医師テニス大会55歳以上男子ダブルス部門で準優勝しました。
卒業する時、本当は早く就職して開業しないと行けなかったのですが、自信が無かった事、クラブの顧問の先生から病理学教室に残らないかと勧められた事、学位を取りたいという誘惑に駆られた事、などの理由で大学に6年間残り「歯学博士」の学位を取って友人の伯父さんが経営されている博多の「朝日クリニック樋口歯科」に勤務しました。
院長の樋口先生は口腔外科処置や様々な先進的な治療を実践されていて、ここで4年間様々な臨床的技術を学び、平成4年に久留米市の現在地にて開業しました。